ペットの生涯費用はどれくらい?
ペットを飼う際の費用は、動物の種類や品種によって大きく異なります。アニコム損害保険株式会社が行った「2023最新版 ペットにかける年間支出調査」によると、以下の結果となっています。
【年間費用】
- 犬:約34万円
- 猫:約17万円
- うさぎ:約13万円
- 小動物(鳥、ハムスターなど):約10万円
【月費用】
- 犬:約2.8万円
- 猫:約1.4万円
- うさぎ:約1万円
- 小動物(鳥、ハムスターなど):約8,000円
各ペットの平均寿命は以下のとおりです。
- 犬:10〜14年
- 猫:12〜16年
- うさぎ:5〜8年
上記の情報をもとに各ペットの生涯費用を計算すると、以下の結果となります。
- 犬:340〜476万円>
- 猫:204〜272万円
- うさぎ:65〜104万円
なお、上記の年間費用は平均の金額です。ペットを飼う際は、何にどれくらいかかるかをしっかり把握しておくことが大切です。また、治療や手術など予想以上に費用がかさむケースもあるため、経済的余裕を持ってから飼うようにしましょう。
ペットの初期費用
ここでは、犬を例にペットの初期費用を紹介します。
購入費用
ペットショップやブリーダーから購入する場合、犬や猫の品種、血統、年齢などによって価格が大きく変わります。人気の純血種は高額になることも。
以下、petmiで掲載している人気犬種の平均価格を紹介します。(※2024年8月時点)
畜産登録料
犬を飼う場合、自治体への登録が必要です。登録料は地域によって異なりますが、おおむね3,000円程度です。
予防接種費用
ペットの健康を守るため、各種予防接種が必要です。犬の場合、生後1〜2ヶ月頃から複数回の混合ワクチン接種が必要で、1回あたり3,000〜10,000円程度>かかります。
また、生後91日以上の犬には毎年の狂犬病の予防接種が義務付けられており、費用は3,000〜4,000円程度です。
去勢・避妊手術費用
ペットの繁殖を抑えるために、去勢・避妊手術を行う飼い主も多いようです。費用は動物病院や手術の方法によって異なりますが、犬の場合は15,000〜80,000円が目安です。体重や性別によっても変わるので、事前に相談しましょう。
生活グッズ購入費用
ペットを迎える際には、さまざまな生活用品が必要になります。犬の場合は以下のようなグッズが必要になるでしょう。
- ケージ
- キャリーケース
- 食器
- トイレ用品
- リード
- 首輪
- おもちゃ
これらの費用は、ペットの種類やサイズ、飼い主の好みによって大きく変わります。安く揃えても10,000〜30,000円程度、こだわりの商品を選ぶとさらに高額になることもあります。
ペットに毎月かかる費用
ここでは引き続き、犬を例に毎月の費用を紹介します。
- フード代
- 日用品
- シャンプー・トリミング代
- 光熱費
- 保険料
- ドッグラン利用料
各費用を詳しく見ていきましょう。
フード代
ペットの健康を支えるフード。品質や種類によって価格帯は様々で、総合栄養食や年齢に合わせた特別食などもあります。中型犬の場合、月に3,000〜15,000円程度かかります。
日用品
トイレシーツやおやつ、おもちゃなどの日用品も毎月の出費になります。特にトイレ関連用品は頻繁に交換が必要で、定期的な出費となります。
日用品にかかる費用は、犬の大きさ、数によって変わりますが、合計の費用は月3,000円から5,000円程度です。
シャンプー・トリミング代
ペットの清潔を保つためのグルーミングも大切な費用項目です。自宅でシャンプーを行うこともできますが、慣れないうちはプロのトリマーに依頼して、やり方を学んでいきましょう。
トリミングサロンを利用する場合は、犬種や大きさにもよりますが、月5,000円から2万円程度の費用がかかります。犬種や毛の長さによっても変わるので、月1回のペースで利用する場合は、この費用を念頭に置く必要があります。
光熱費
ペットを飼うことで、家庭の光熱費も若干増えます。とくに冬場の暖房や夏場の冷房は、ペットの健康を保つために欠かせません。月あたり2,000円から5,000円程度の増加を見込んでおきましょう。
保険料
予期せぬ病気やケガに備えて、ペット保険への加入を検討しましょう。保険の種類や補償内容によって異なりますが、月々1,500円から5,000円が相場です。年齢が上がるにつれて月々の保険料も増える傾向にあります。
参考:犬・猫ペット保険の選び方完全ガイド|デメリットや各社の保険料の推移まで
ドッグラン利用料
愛犬の運動不足解消や社会化のために、ドッグランの利用も検討しましょう。利用頻度や施設によって異なりますが、都度利用の場合は1回500円から2,000円程度かかるケースが多いようです。
一時的にかかるペットの費用
ペットの飼育には、毎月かかる費用以外にも一時的な費用が発生します。主な費用を見ていきましょう。
治療費・手術代
ペットの健康トラブルは突然やってきます。軽い風邪から重大な病気まで、症状によって治療費は大きく変わります。
通常の診察や軽度の治療なら数千円から数万円ですが、重度の病気や手術が必要な場合は数十万円の出費を覚悟しなければいけません。備えとして、ペット保険への加入も検討しましょう。
ペットホテル利用料
旅行や出張など、愛犬を連れて行けない場合にペットホテルの利用が必要になることがあります。料金は施設や犬種によって異なりますが、一泊あたり3,000〜6,000円が相場です。
ペットの費用を節約する方法
ここでは、ペットの費用を抑える方法を紹介します。
里親制度を活用する
ペットを迎える際、里親制度の活用を検討してみましょう。保護施設やボランティア団体が運営する里親制度では、通常のペットショップよりも低コストでペットを迎えられることが多いです。
定期便やまとめ買いを活用する
フードや消耗品は、定期便サービスやまとめ買いを利用することで節約できます。多くのペットショップやオンラインストアでは、定期購入に割引を適用しています。
また、大容量パックを購入すれば、単価を抑えられます。ただし、保存期限や保管場所には注意が必要です。
爪切りやシャンプーを自宅で行う
トリミングサロンに頻繁に通うのは費用がかさみます。そのため、爪切りやシャンプーなどのグルーミングを自宅で行えば、費用を抑えられます。
ただし、慣れないお手入れは愛犬にストレスを与えかねません。獣医師やペットサロンでアドバイスを受けながら、少しずつ慣れていきましょう。
健康づくりに励む
健康づくりに励むことで病気やケガが減り、治療費を抑えられます。定期的な健康診断や予防接種を欠かさず、バランスの取れた食事と適度な運動を心がけましょう。歯磨きやブラッシングなど日常的なケアも大切です。
しつけを徹底する
しつけを徹底することで、予期せぬ出費を防ぐことにもつながります。例えば、物を噛む癖をなくせば、家具や靴の買い替えが減らせるでしょう。
またトイレのしつけができれば、カーペットクリーニングの費用も抑えられます。さらに、基本的な命令に従えるようになれば、散歩中の事故やケガのリスクも減少します。
しつけは根気のいる作業ですが、ペットとの絆を深める良い機会です。一貫性を持って取り組むことが大切です。
ペットを飼うならかかる費用を把握しておこう!
今回の記事では、ペットの費用相場や内訳、かかるお金を抑える方法を紹介しました。
ペットを飼うには、初期費用や維持費、医療費など費用がかかります。ペットと幸せに暮らすためにも、事前に費用を把握し準備しておきましょう。