犬の基本のしつけ7つ
ここでは、犬のしつけを7つ紹介していきます。
1.アイコンタクト
犬のしつけの基本中の基本は、何といってもアイコンタクト。飼い主さんと愛犬が目を合わせることは、信頼関係を築く上で重要なしつけです。愛犬の注意を引くことで、危険な行動を回避させることもできます。
また、アイコンタクトができるようになれば、他のしつけもスムーズに進められます。
まず、愛犬が名前を呼ばれたら反応するようにしつけましょう。そして、近くにいる時や何かに気を取られている時、様々な状況で名前を呼び、目が合ったらすぐに褒めてご褒美を与えます。
2.指示語(コマンド)トレーニング
指示語(コマンド)トレーニングとは、愛犬に言葉で指示を与え、行動を促すしつけ方法です。このトレーニングを行うことで、愛犬とのコミュニケーションが円滑になり、的確な行動を取ってもらうことができます。主なコマンドには以下のようなものがあります。
- オスワリ
- フセ
- マテ
- オイデ
- オテ
- ヨシ
コマンドを教える際は、愛犬が理解しやすいよう短く明確な言葉を選び、肯定的な声のトーンで伝えることが大切です。また、コマンドに従った際には必ず褒めて報酬を与え、正しい行動を強化しましょう。
また、指示語は家族間で統一するのがポイントです。例えば、「待て」と「ステイ」を混同して使用すると、愛犬が指示を理解できなくなってしまう可能性があります。どのようなコマンドを覚えさせるのかを家族で共有し、同じ言葉を使うようにしましょう。
3.食事
食事のしつけを行うメリットは、愛犬の健康維持に役立つことです。適切な量の食事を与え、おねだりに応じて与えすぎないことで、肥満や健康問題を予防できます。
まず、食事の前には必ず「オスワリ」や「マテ」の指示に従わせ、飼い主の「ヨシ」の合図があるまで待つことを教えます。食事中は食器に手を出したりせず、犬が食べ終わるまで見守りましょう。
また、人間の食事中のおねだりは厳禁です。テーブルの上の食べ物を与えてはいけません。
4.トイレ
トイレのしつけを行うことで、愛犬が決まった場所で排泄できるようになり、清掃の手間を減らせます。トイレのしつけは子犬の頃からを始めることが大切です。まず、トイレ用のスペースを決め、ペットシーツを敷きましょう。
そして、食事や睡眠の後、愛犬がにおいを嗅いでクルクル回り始めたら、そっとトイレに誘導します。トイレで排泄ができたら、たっぷりと褒めてあげてください。
トイレの場所と時間が徐々に定着してきたら、ペットシーツの範囲を狭めていきます。最終的には、トイレでしか排泄しないように習慣づけましょう。
5.噛み癖・吠え癖
犬のしつけにおいて、噛み癖と吠え癖への対処は重要な課題です。子犬の頃は、おもちゃや手を噛むことが多いですが、これを放置すると、大人になっても噛み癖が残ってしまうかもしれません。また、過度な吠え声は、飼い主だけでなく、近隣へも迷惑をかける可能性があります。
噛み癖や吠え癖を直すには、愛犬が噛んだり吠えたりする原因を見極めることが大切です。ストレスやエネルギーの発散不足が原因であれば、十分な運動や遊びの時間を確保しましょう。
また、噛むことが許されるおもちゃを与え、それ以外のものを噛んだら、毅然とした態度で「ダメ」と伝えます。
吠え癖については、吠えるたびに注意を与えるのではなく、吠えている時は無視し、静かになったら褒めるようにします。一貫したしつけを根気強く続けることで、愛犬の噛み癖や吠え癖は改善されていくでしょう。
6.社会化トレーニング
犬の社会化トレーニングは、愛犬が様々な環境や刺激に適応できるようにするための重要なしつけです。特に、生後3ヶ月までの社会化期に、いろいろな人や動物、物に積極的に触れさせることが大切です。
社会化トレーニングでは、愛犬を公園や街中に連れて行き、他の犬や人との触れ合いを経験させます。
また、家の中では、掃除機や洗濯機の音、散歩中は自転車やバイクの通過音などに慣れさせましょう。ただし、無理強いはせず、愛犬のペースに合わせることがポイントです。
7.留守番
愛犬にとって、飼い主が不在の時間はストレスになりやすいものです。留守番のしつけを行うことで、愛犬が安心して一人で過ごせるようになります。
留守番のトレーニングでは、まず飼い主が短時間家を離れる練習から始めます。愛犬のお気に入りのおもちゃや、安全でストレス解消になるアイテムを与えて、飼い主がいなくても楽しく過ごせる環境を作ります。そして、少しずつ留守の時間を延ばしていきます。
愛犬が飼い主の不在に慣れてきたら、次はクレートやゲージを使ったトレーニングを行います。クレートを安心できる自分の空間として認識させ、飼い主がいなくても落ち着いて過ごせるようにします。
犬を上手にしつける3つのポイント
ここでは、犬を上手にしつける3つのポイントを紹介します。
1.叱るのではなく、褒めることを心がける
犬のしつけで最も重要なのは、叱るのではなく、褒めることを心がけることです。愛犬が良い行動をしたら、すぐに褒めて報酬を与えましょう。こうすることで、愛犬は自分の行動が正しかったことを理解し、次の機会にも同じ行動を取ろうとします。
一方、叱ってばかりいると、愛犬は飼い主さんとの関係に不安を感じ、しつけがスムーズに進まなくなってしまいます。もちろん、悪い行動は注意することも必要ですが、基本的には褒めることを中心に、ポジティブなしつけを心がけましょう。
2.根気強く、一貫性を持ってしつける
犬のしつけにおいて、根気強さと一貫性は欠かせません。愛犬が新しいことを学ぶには時間がかかるため、飼い主さんは辛抱強くトレーニングを続ける必要があります。
また、同じコマンドや行動に対して、毎回同じ反応を示すことがポイントです。ある日は「オスワリ」ができたら褒めて、別の日はできなくても叱らないといった対応の違いは、愛犬を混乱させてしまいます。
一貫性のあるしつけを行うことで、愛犬は何が正しい行動なのかを理解し、飼い主さんの指示に従うようになります。しつけに行き詰まることもあるかもしれませんが、諦めずに根気強く向き合うことが大切です。
3.しつけを楽しむ工夫をする
犬をしつける際、飼い主さんが楽しむ工夫をすることも重要です。愛犬が飼い主さんとの時間を楽しいと感じられれば、しつけにも積極的に取り組むようになるでしょう。
例えば、しつけの合間に愛犬の好きなおもちゃで一緒に遊んだり、おやつを使ってゲーム感覚でトレーニングを行ったりするのも効果的です。
また飼い主さん自身も、愛犬とのコミュニケーションを楽しみながら、しつけを進めていくことも1つのコツです。楽しみながらしつけを行うことで、しつけの効果も高まります。
犬のしつけの基本を理解して、正しく育てよう!
犬のしつけは、愛犬との信頼関係を築き、より良い生活を送るために欠かせないものです。アイコンタクトや指示語トレーニングなどの基本的なしつけを、子犬の頃から根気強く行うことが大切ですが、成犬になってからも継続して教え込む必要があります。
しつけの際は、愛犬の性格やペースに合わせて、楽しみながらトレーニングを進めていくことが重要です。叱るのではなく、できたことをしっかり褒めてあげましょう。
飼い主さんが一貫して優しく接しながら、具体的な行動を教えていけば、愛犬はきっと喜んで従ってくれるはずです。この記事で紹介したしつけの基本を理解して、あなたと愛犬の絆を深めながら、正しく育てていってくださいね。