猫のしつけは本能や習性を理解することから始めよう!
猫のしつけを効果的に行うためには、まず猫の本能や習性を理解することが重要です。猫は本来、単独行動を好む動物で、マイペースな性格です。甘えたいときに甘え、飽きたらどこかへ去り、自分の時間を楽しみます。
そのため、犬のしつけのように指示に従ったり、常に一緒にいるのは向いていません。無理にしつけようとするのではなく、猫のペースに合わせることが大切です。
また、高いところが好きであったり、狩猟本能で動くものを見ると追いかけたくなったりするのも猫の特徴です。これらの習性をしっかり理解した上で、しつけや対策を行っていきましょう。
猫のトイレのしつけ
猫は本能的に砂の上で排泄する習慣があるため、猫砂と専用のトイレを用意してあげるのがポイントです。トイレは落ち着けて、食事場所から離れた場所に設置しましょう。
猫がそわそわしていたり、床のニオイを嗅いでいたりしたら、トイレのサインです。猫のトイレサインを見逃さず、そっとトイレに誘導します。
また、排泄物のニオイを少し残すことで、その場所がトイレだと認識しやすくなります。成功したら必ず褒めてあげましょう。
猫の爪とぎのしつけ
猫の爪とぎは本能的な行動であり、完全に止めさせるのは難しいです。対策を立てて、家具や壁を傷つけるのを防ぎましょう。
まず、猫専用の爪とぎの用意です。縦型や横型、素材の異なるものなど、複数種類を用意して猫の好みを探りましょう。爪とぎは猫がよく過ごす場所の近くに設置します。
爪とぎを使うたびに褒めたり、おやつを与えたりすることで、正しい場所での爪とぎを覚えさせることができます。一方、家具などを傷つけそうになった時は、すぐにやめさせて、専用の爪とぎへ連れていきましょう。
猫の噛み癖のしつけ
猫の噛み癖は猫の本能です、しかし噛まれるとケガや感染症のリスクもあるため、早めに直すことが大切です。
噛まれた時は、大きな声を出したり急に動いたりせず、静かに「いたい」と伝え、その場を立ち去ります。これにより、噛むことが楽しい結果につながらないことを学習させます。
また、噛まれても無理に手を引くのは避けましょう。急に手を引くと、猫の狩猟本能を刺激し、より強く噛みつく可能性があります。
猫の問題行動を減らすために飼い主が心がけること
猫の場合、しつけは犬ほどの期待はできません。問題行動をしてから叱るのではなく、問題行動を起こせないための対策を立てることも大切です。ここでは、猫の問題行動を減らすために飼い主が心がけることを紹介します。
問題行動を起こさないための環境づくりを意識する
問題行動を起こさないための環境づくりを意識しましょう。猫の習性を理解し、それに合わせた環境づくりを行うことが大切です。
例えば、猫は狩猟本能や安全確保の習性から、高いところから見下ろすのが好きです。そのため、乗ってほしくないテーブルやキッチンカウンターに乗ってしまうことがあります。
テーブルに乗るのをやめさせたいのであれば、近くにキャットタワーを設置しましょう。壁や家具など傷つけられたくものがある場合は、対象物の前に専用の爪とぎを置くのが効果的です。
代わりとなる場所を複数作ることで、猫のいたずらを未然に防げるようになります。
問題行動を起こす原因を特定する
問題行動を起こす原因を特定しましょう。猫の問題行動を起こす原因は以下の原因が考えられます。
- 狩猟本能
- 環境へのストレス
- スキンシップ不足
- 過度なスキンシップ
- 発情期
- 病気やケガ
猫は狩猟本能が満たされないと、ストレスが溜まって問題行動を起こしがちです。おもちゃで遊び、狩猟本能を満たしてあげましょう。
また、スキンシップの頻度は猫の様子を見ながら調整します。発情期特有の行動には不妊・去勢手術を検討するのも一案です。
さらに、突然の問題行動は病気やケガのサインかもしれません。よく観察して、健康状態が気になる場合は、獣医師に相談しましょう。
しつけのやり方は統一する
家族全員が同じ方針でしつけを行うことが重要です。一貫性のないしつけは猫を混乱させ、逆効果になることがあります。
同じいたずらに対して一人は甘やかし、もう一人が叱るというのは避けましょう。家族で話し合い、猫への接し方やルールを決めておくことで、効果的なしつけが可能になります。
猫にやってはいけないNG行動5選
ここでは、猫にやってはいけないNG行動を5つ紹介します。以下のような行動は猫との信頼関係を損ないかねないので、避けましょう。
1.後になってから叱る
猫は短期記憶が中心の動物です。行動から時間が経ってから叱っても、飼い主が何に対して怒っているのか理解できません。
むしろ飼い主を単に怖い存在として認識してしまいます。問題行動があった場合は、その場で叱るようにしましょう。
2.声を荒げて叱る
大きな声で怒鳴ったり、激しい口調で叱ったりすることは避けましょう。猫は敏感な動物です。大声で長く叱ると、猫は飼い主の言葉を理解するのではなく、ただ怖がるだけになってしまいます。
代わりに「ダメ」や「ノー」などの短い言葉で落ち着いた声で注意しましょう。
3.叱るときに名前を呼ぶ
叱るときに猫の名前を呼ぶのは避けましょう。名前を呼ぶことは、通常は猫を呼び寄せたり、褒めたりするときに使います。
叱るときに名前を使うと、猫は自分の名前に対してネガティブな印象を持ってしまい、呼んでも来なくなる可能性があります。
4.大きな音を立てたり水をかけたりする
霧吹きで水をかけたり、大きな音を立てたりすることは、一時的に効果があるように見えますが、猫に恐怖心を与え、ストレスの原因となります。叱っても効果がない場合の最終手段として検討しましょう。
また叱っても効果がない場合は、環境を変えるなど、別のアプローチを考えることが大切です。
5.叩く・閉じ込めるなどの体罰を行う
叩くなどの体罰は、絶対に行ってはいけません。これらの行為は猫に恐怖心や不安を与えるだけで、飼い主との信頼関係を崩してしまいます。
猫は「なぜこの人は嫌なことをしてくるのか」とストレスを感じ、かえって問題行動が増える恐れがあります。体罰ではなく、正しい行動を褒めて強化する方法を選びましょう。
しつけで叱った後はケアも大切
猫は繊細でストレスに弱い動物です。しつけの際に叱ることが避けられない場面もありますが、その後のケアが大切です。少し時間を置いてから穏やかな声で話しかけたり、好きな場所で撫でたりしてあげましょう。
ただし、タイミングには注意が必要です。叱った直後に甘えさせたり、おやつをあげたりすると、混同してしまいます。「いたずらをしたら、おやつがもらえる」と覚えてしまうこともあるでしょう。
30分から1時間程度経過し、猫が落ち着いた様子を見せてきたときなど、タイミングを見極めましょう。
猫のしつけに関するよくある質問
ここでは、猫のしつけに関するよくある質問に回答していきます。
猫のしつけはいつから始めればいいですか?
猫のしつけは、生後2〜3ヶ月頃から始めるのが理想的です。この時期は、猫の社会化が進み、新しい環境や人間との関わりに適応しやすい時期です。
トイレや爪とぎなどの基本的なしつけを早めに始めることで、良い習慣を身につけやすくなります。ただし、無理強いせず、猫のペースに合わせて進めることが大切です。
成猫でもしつけは可能ですか?
成猫でもしつけは可能です。ただし、猫はしつけが難しい生き物です。
子猫と比べて、すでに身についた習慣を変えることになるため、根気強く取り組むことを覚悟しなければいけません。一貫したしつけを続ければ、徐々に改善が見られるでしょう。
猫がダメなことをした時はどうすればいいですか?
猫がダメなことをした時は、すぐその場で注意しましょう。大声で怒鳴ったり、長々と説教したりするのは逆効果です。
「ダメ」や「ノー」などのシンプルかつ短い言葉で伝え、同時に望ましい行動へ誘導します。例えば、ソファーで爪とぎをしたら、すぐに専用の爪とぎへ連れて行きます。また、問題行動の原因を考え、環境改善を行うことも重要です。
猫に噛まれたら叩いていいですか?
噛まれても猫を叩くことは絶対にやめましょう。叩くことで猫は恐怖を感じ、飼い主への不信感や攻撃性を高める要因となります。
噛まれたら「痛い」と伝え、その場を離れるなどして遊びを中断します。噛むことが楽しい結果につながらないことを覚えさせることが肝要です。
とはいえ、噛むのは遊びたい、構ってほしいなどのサインでもあります。しっかり様子を見て適切な対応を心がけましょう。
猫の習性を理解した上でしつけを行いましょう
この記事では、トイレや噛み癖などのしつけ方や、猫の問題行動を減らすために飼い主が心がけることや、やってはいけないNGなしつけを紹介しました。
猫をしつけるには、その習性や特性を十分に理解した上で、根気強く一貫性を持って接してあげましょう。また、猫がいたずらをしないための環境づくりも大切です。
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