そもそも猫をお風呂に入れる必要はある?
多くの猫は水を嫌うため、お風呂に入れる必要があるかは気になるところ。以下で詳しく解説していきます。
猫は基本的に毛づくろいで十分
猫は、起きている時間の3割ほどを使って毛づくろいを行います。舌のザラザラとした小さな突起で毛の汚れを取り除き、被毛をきれいに保っているのです。体臭もあまりないため、人間のように毎日お風呂に入る必要はありません。
お風呂に入れたほうがいい猫の特徴
基本的にお風呂は必要ないと言いましたが、場合によってはお風呂に入れたほうがいいケースもあります。以下のような状況の猫は、年に数回程度のお風呂が必要かもしれません。
- 汚れや臭いが気になる
- 長毛種
- 毛づくろいしない
- 外に出る
長毛種の猫は、毛が絡まりやすく、自分の毛づくろいだけでは行き届かないかもしれません。また、高齢や病気で思うように毛づくろいができなくなることも。
お風呂に入れるかどうかは、獣医師に相談しながら、普段の様子と健康状態を踏まえた上で検討しましょう。
お風呂が好きな猫もいる?
多くの猫が水が苦手とする中、苦手どころか、水やお風呂が好きな種類もいます。
とはいえ、個体差は当然あるので、必ずしも上記の猫種が水を嫌がらないとは限りません。あくまで参考程度に見ていただければ幸いです。
子猫のお風呂はいつから始める?
子猫の場合は体温調節が未熟なため、生後3ヶ月齢以降がお風呂デビューをする目安です。また、各種ワクチン接種が終わってからにしましょう。接種後1週間は避け、体調の良いときを選んでください。
はじめは蒸しタオルで体を拭くところから始め、少しずつお湯に慣らしていくのがおすすめ。前足だけお湯につける、首から下だけ洗うなど、段階的に進めることで恐怖心を和らげられます。
どのくらいの頻度で猫をお風呂に入れればいい?
猫をお風呂に入れる頻度は年に2〜4回。短毛種であれば半年に1回、長毛種であれば、1〜2ヶ月に1回くらいが目安といわれています。
換毛期に合わせて春と秋、または季節の変わり目に行うのがおすすめ。ただし、室内飼いの猫は、自分で体を清潔に保てるため、頻繁にお風呂に入れる必要はありません。
猫のお風呂で準備しておきたいもの
お風呂を始める前に、必要なものは事前に揃えておきましょう。
- 猫用シャンプー
- ブラシ・コーム
- スポンジ
- ハンドタオルやバスタオル
- ドライヤー
- おやつ
水をしっかり拭き取るために、タオルは多めに用意しておくと便利です。また、猫用シャンプーは人用のものとは成分が異なるので、必ず専用のものを選びましょう。ドライヤーは猫が怖がらないように弱めの風が出せるものがおすすめです。
猫をお風呂を入れる前に確認しておきたいこと
猫をお風呂に入れる前に以下の点を確認しておきましょう。
健康状態
お風呂に入れる前に、必ず猫の健康状態をチェックしておきましょう。どれだけ気をつけていても、お風呂は猫にストレスがかかります。具合が悪いときのお風呂は症状を悪化させる可能性があります。
以下のポイントを確認し、少しでも気になることがあれば、その日のお風呂は避けましょう。
【お風呂前の体調チェック】
- 食欲は普段通りか
- 元気はあるか
- 下痢や嘔吐はないか
- 体温は普通か
- 皮膚に異常はないか
- 呼吸は安定しているか
- いつもと様子が違わないか
爪の長さ
お風呂中に暴れて引っかかれるのを防ぐために、数日前に爪を切っておきましょう。直前の爪切りは、ストレスが重なるので避けます。
爪のピンク色の部分を切らないように気をつけながら、先端の透明部分だけを切りましょう。
ブラッシング
お風呂の前にブラッシングを行い、抜け毛や毛玉を取り除いておきましょう。濡れた状態で毛が絡まると、より一層ほどけにくくなってしまいます。
お風呂前にブラッシングしておくことで、シャンプーの泡立ちが良くなったり、お風呂後のケアが楽になったりします。このとき、皮膚に傷や腫れがないかも確認しておくと良いでしょう。
猫をお風呂に入れる流れ・洗い方
猫のお風呂の入れ方・洗い方のコツは、とにかく優しく、なるべく早く終わらせること。猫の負担を最小限に抑えるため、手順は事前に頭に入れておきましょう。
一人で入れる場合も、二人で行う場合も基本的な流れは同じです。複数人の方が安全に行えるので、可能であれば協力してもらうのがおすすめです。
1.シャンプー剤を泡出ておく
シャンプー剤は猫用の専用のものを使いましょう。人用のシャンプーは刺激が強すぎて、猫の皮膚トラブルの原因になることがあります。特に子猫の皮膚は繊細なので、年齢に合った製品を選ぶことが大切です。
シャンプー剤はそのままつけるより、泡立てたほうが被毛や皮膚への負担が減り、シャンプーが全体に広がりやすくなります。スポンジやネットを使って、ふわふわの泡を作っておきましょう。
2.シャワーで全身を濡らす
次にシャワーで全身を濡らしていきます。これを「下洗い」と言い、汚れを効果的に落とすのが目的です。シャンプー前にシャワーで全身を濡らしておくことで、皮脂や汚れなどが浮き上がり、シャンプーの泡立ちも良くなります。
シャワーの温度は、35度前後のぬるま湯を使いましょう。人肌より少しぬるい程度が適温です。猫にストレスを与えないよう、必ず手で温度を確認してから使います。シャワーヘッドを密着させながら、優しく全身を洗いましょう。
顔周りは嫌がることが多いので、濡らしたハンドタオルで優しく拭く程度にとどめます。特に目や耳に水が入らないよう注意してください。
3.シャンプーで全身を洗う
被毛の根元まで泡が行き届くよう、ときおり毛並みに逆らって洗うのがポイントです。長毛種の猫は毛が絡まりやすいため、毛流れに沿って洗います。
汚れがたまりやすい場所は、首の後ろ、耳の後ろ、お腹の下、足の付け根などです。爪を立てると皮膚が傷つく恐れがあるので、指の腹を使って優しくマッサージするように洗いましょう。
4.シャワーでしっかり泡を流す
身体にシャンプー剤が残っていると、皮膚トラブルの原因になります。首回りや足の付け根など、泡が残りやすい部分を重点にまんべんなくすすぎましょう。
5.タオルで水気を拭き取る
ドライヤーで乾かす前に、タオルドライをします。ドライヤーが苦手な猫も多いので、できるだけタオルで水分を拭き取ってあげましょう。しっかり水気を拭き取ることで、ドライヤーの時間を短縮できます。
バスタオルで全身を包み込むように優しく押さえるのがポイントです。ゴシゴシと擦ると毛が絡まったり、皮膚を傷つけたりする可能性があるので避けましょう。
6.ドライヤーで根本から乾かす
ドライヤーの風や音に驚いてしまう猫も多いので、弱めの風量から始めます。20cm程度離して温風を当てていきましょう。自分の手に温風を当てて熱くないかを確かめながら乾かしていきます。
乾かしたらスリッカーブラシを使って毛流れを整えて終わりです。終わった後は褒めたり、おやつをあげたりして頑張った愛猫を労ってあげましょう。
また、ドライヤーが苦手な猫には、布団乾燥機を使うのも1つの方法です。布団乾燥機なら温度が安定していて音も比較的静かなため、受け入れやすい場合があります。
猫がお風呂に入りたがらないときは?
お風呂を極端に嫌がる猫もいます。無理に入れようとすると、ストレスで体調を崩したり、飼い主との信頼関係が損なわれたりする可能性も。そんなときは、以下のような代替方法を検討してみましょう。
濡れタオルやウェットシートで拭き取る
お湯で絞ったタオルや猫用ウェットシートで体を拭くのも、清潔を保つ方法です。汚れが気になる部分を重点的に拭いてあげましょう。
ドライシャンプーを使う
水を使わずに汚れを落とせるドライシャンプーも便利です。泡タイプやパウダータイプなど、猫の好みに合わせて選べます。使った後に洗い流す必要がないため、水を嫌う猫でも受け入れやすいです。
トリミングサロンにお願いする
プロのトリマーは、猫の扱いに慣れているので安心です。シャンプーだけでなく、爪切りやブラッシングなども一緒にお願いできます。料金や評判などを比較して愛猫に合ったサロンを選びましょう。
猫のお風呂は必要に応じて入れてあげましょう
猫は自分で毛づくろいをして体を清潔に保てる動物です。無理にお風呂に入れる必要はありませんが、汚れがひどいときや長毛種の場合など、状況によってはお風呂が必要になることも。
ストレスの少ない快適なお風呂時間にするためにも、お風呂の入れ方・洗い方に慣れておきましょう。
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