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【猫の飼い方】初心者が猫を飼うための準備や知識を解説

公開日2024/10/29
更新日2024/10/30
【猫の飼い方】初心者が猫を飼うための準備や知識を解説

猫を家族に迎えるのは楽しみな反面、不安も大きいものです。ただ猫を迎えて世話をすればよいわけではなく、猫の習性を理解し、適切な環境を整えてあげる必要があります。

この記事では、初心者の方が安心して猫を迎えられるよう、準備すべきものや知っておくべき基礎知識を分かりやすく解説します。これから猫を飼う予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。

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もくじ

猫を飼い始める流れ

まずは、猫を飼い始めるまでの流れを5つのステップで紹介します。

STEP1:なぜ猫を飼いたいのかをよく考える

初心者でこれから猫を飼う方は、なぜ猫を飼いたいのかをよく考えることが大切です。もし一時的な寂しさを埋めたい場合は、考え直した方がよいかもしれません。

猫は10年以上生きる生き物です。最後まで責任を持って世話をする覚悟をもちましょう。

STEP2:どんな猫を飼うかを決める

次にどんな猫を飼うかを決めましょう。以下の項目を基準に迎え入れる猫を決めます。

  • 猫の種類や性格
  • 年齢(子猫・成猫・シニア猫)
  • 毛の長さ(短毛・長毛)

など

活発な猫が好きか、おっとりした猫が好きかなど、自分の好みや生活環境に合わせて決めるのがポイントです。毛の長さも掃除や手入れの頻度に関わるので、よく考えて選びましょう。

STEP3:猫を飼うための準備をする

必要なものリストを作成し、どれくらいの費用がかかるかを計算しましょう。初期費用だけでなく、継続的にかかる費用も考慮に入れることが大切です。猫の健康と快適な生活のために、必要なものをしっかり準備しましょう。

STEP4:猫を購入する(迎える)方法を決める

猫を迎える方法は、保護施設やペットショップ、ブリーダーなどさまざまです。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った方法を選んでください。

STEP5:世話を始める

初日の過ごし方は猫との信頼関係を築く大切な時間です。新しい環境に慣れるまで、静かで落ち着ける場所を用意しましょう。

急に触ろうとせず、猫のペースに合わせてゆっくり接していきます。食事やトイレの場所を教え、少しずつ家に慣れさせていきましょう。最初は警戒するかもしれませんが、優しく接してあげることで徐々に打ち解けるはずです。

猫を飼う前の準備

ここでは、猫を飼う前の準備について紹介します。

キャットフードを選ぶ

愛猫にすくすくと育ってもらうためにも、総合栄養食を選びましょう。総合栄養食には猫に必要な栄養がバランスよく含まれており、水と一緒に与えることで健康状態を維持することができます。

キャットフードを選ぶ際は、総合栄養食と記載されているものを選び、原材料表示も確認しましょう。特に成長期の猫は必要な栄養量が多いため、子猫用のフードを選ぶことが大切です。

タンパク質は猫にとって最も重要な栄養素なので、原材料の最初に肉や魚が記載されているものを選びましょう。年齢や健康状態、猫の好みに合わせて最適なフードを選ぶことが重要です。

住環境を整える

猫が快適に過ごすためには、住環境を整えてあげることが大切です。まず用意すべきものは、以下の通りです。

  • トイレや猫砂
  • キャットタワーなどの高い場所
  • 爪とぎ
  • ひとりになれる隠れ家的スペース
  • おもちゃ

トイレと猫砂は必須アイテムです。猫の数より1つ多めに用意するのがコツです。これは、猫は本能的に清潔を好む動物で、汚れたトイレを嫌がる傾向があるためです。

また、他の猫が使用中のトイレを避けたい場合もあり、複数設置することでストレスなく快適に過ごせます。

キャットタワーなどの高い場所や爪とぎは、猫の本能を満たし、運動不足やストレス解消に役立ちます。

また、猫の安全面を確保することが重要です。不要な物は片付け、誤飲の恐れがある小さなものは手の届かない場所に置きましょう。窓や網戸からの脱走を防ぐため、ストッパーを付けるなどの対策が必要です。

風呂場は水の事故のリスクがあるため、使用後は必ずドアを閉めましょう。電気コードの配線は噛む危険があるので、カバーを付けるか手の届かない場所に配置します。

壁や床の傷対策として、爪とぎを適切な場所に設置したり、大切な家具にはカバーを掛けたりするのも良いでしょう。

保険に加入しておく

猫の医療費は予想以上にかかることがあります。突然の病気やケガに備えて、ペット保険への加入を検討しましょう。保険に加入することで、高額な治療費の負担を軽減でき、愛猫に最適な医療を受けさせやすくなります。

猫の購入方法

猫を家族に迎え入れる方法はいくつかあります。自分の状況や希望に合った方法を選びましょう。以下では、猫の購入方法の特徴や注意点について紹介します。

  • ペットショップ
  • ブリーダー
  • 保護施設

ペットショップ

ペットショップは気軽に行きやすいのがメリットです。猫を直接見られるため、自分の好みにあった猫を見つけやすいです。また、ペットショップは猫に必要なものを一度に揃えることもできるため便利です。

血統書付きの純血種が多いため、相場より価格は高めですが、理想の猫との素敵な出会いが期待できます。

また、生まれてすぐに親元を離れ、ゲージで過ごす期間が長い子もいるようです。そのため、新しい家族との暮らしに慣れるまで少し時間がかかるかもしれない点に注意が必要です。

しかし、その分、飼い主さんとの絆を一から築いていける喜びがあります。愛情をかけて育てることで、かけがえのない家族になってくれるでしょう。

ブリーダー

ブリーダーは、特定の猫を購入する場合におすすめの購入方法です。インターネットで探したり、知人から紹介してもらったりなど、ブリーダーの探し方は様々です。

ブリーダーから購入する場合、親猫の様子や飼育環境を直接確認し、健康管理が行き届いてるかチェックできます。中間業者を介さず直接購入できるため、ペットショップより購入費用が安いです。特定の猫種に関する専門知識が豊富なため、飼育のアドバイスも受けられます。

ただし、ブリーダーは特定の猫種に特化している分、選択肢が限られてしまいます。

動物愛護団体・里親

動物愛護団体や里親制度を利用するのも一つの方法です。ペットショップやブリーダーと比べると初期費用が安く済みます。多くの団体では、健康管理やワクチン接種、不妊・去勢手術も行っているため、安心して迎えることができるでしょう。

一方で、手続きや条件もあり、必ずしも猫を飼えるわけではないことを留意しておきましょう。

猫の飼い方

ここでは、シーンごとの猫の飼い方を紹介します。

基本的な飼育

毎日行う基本的な飼育は以下のとおりです。

  • 食事:1日2〜4回に分けて、決まった時間帯に適量を与える
  • トイレ掃除:1日1〜2回
  • ブラッシング:毛玉防止と皮膚チェックを兼ねて行う
  • 遊び:ストレス解消と運動不足解消のため、短時間でも行う

季節に応じた飼育

季節の変化に応じたケアも大切です。夏は暑さ対策が重要です。エアコンを使って室内の温度を調節したり、脱水対策として複数の水飲み場を設けたりしましょう。

冬は寒さ対策として、暖かい寝床を用意します。春と秋は換毛期なので、ブラッシングの頻度を増やし、抜け毛対策を行うことも重要です。また季節に応じて発生しやすい病気や寄生虫にも注意が必要です。

住まいに合わせた飼育

猫の飼い方は、住まいの環境によって工夫が必要です。マンションやアパートの場合は、ペット可物件かどうかをチェックし、大家さんや管理会社の許可を取りましょう。

マンションなど狭い空間では、縦方向のスペースを活用し、キャットタワーを設置するのがおすすめです。

一戸建ての場合、外の様子を眺められる窓辺の休憩スポットを作るのも良いでしょう。

また、脱走や転落の危険もあるため、窓や網戸には専用のロックを取り付け、ベランダにはネットを設置するなど安全対策を忘れずに。どんな住まいでも、猫が安全に探索できる環境を整えることが大切です。

2匹以上の猫を飼う際の飼育

2匹以上の猫を飼う場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 望まない場合は去勢・避妊手術を行っておく
  • トイレの数を猫の数プラス1に増やす
  • 食器や水飲み器も個別に用意する
  • 既に猫を飼っている場合は先住猫との相性を考慮する

全ての猫の飼い主が持っておくべき13の知識

猫を飼うには責任を持って育てることが大切ですが、ここでいう責任というのは、単に餌を与えて世話をするだけではありません。猫が快適かつ健康的に暮らすための知識を知っておくことが飼い主の責任です。

全ての猫の飼い主が持っておくべき知識を以下で見ていきましょう。

1.性格・習性

猫は自由気ままでマイペースな性格です。高いところが好きで、キャットタワーや棚の上でくつろぐ姿をよく見かけます。また、1日の大半を寝て過ごすので、十分な睡眠スペースを確保しましょう。寝ているときに執拗に構わないように注意が必要です。

キレイ好きな猫は、自分で毛づくろいをしますが、飼い主による定期的なお手入れも大切です。

2.年齢・寿命

アニコム損害保険株式会社が公開した「家庭どうぶつ白書2023」によると、猫の平均寿命は、14.7歳でした。人間でいえば70歳以上に相当します。猫は7歳頃からシニア期に入り、11歳以上で高齢期とされます。中には20歳以上生きる猫もいるようです。

長く健康でいてもらうためにも、若い頃からの健康管理が大切です。定期的に健康診断を受けさせることはもちろん、体調の些細な変化に気づくために触れ合う時間を増やしましょう。

3.病気

猫によくある病気として以下が挙げられます。

  • 尿路結石症
  • 歯周病
  • 腎臓病
  • 糖尿病

これらの病気は早期発見・早期治療が重要です。普段と違う行動や食欲不振、毛並みの変化などに注意を払い、異変を感じたらすぐに獣医師に相談しましょう。

4.食べ物

猫には食べてはいけない有害な食べ物があります。具体的な食べ物は以下のとおりです。

  • チョコレート
  • ねぎ類(玉ねぎ、にんにく、ニラなど)
  • 生の魚や肉
  • アボカド
  • ぶどう・レーズン
  • カフェイン含有飲料(コーヒー、お茶など)
  • アルコール
  • キシリトール入りの食品
  • 生卵

食べられないものは事前に把握し、絶対に与えないよう細心の注意を払いましょう。

5.水

水に関しても注意が必要です。硬水を飲むと尿路結石のリスクが高まります。ミネラルの少ない軟水を選びましょう。

日本の水道水は軟水が多く、水道水を与えても問題はありません。ただし、一部の地域では硬水の場合があるため確認する必要があります。また、井戸水を使っている家庭もありますが、ミネラルが多く含まれていることが多く、与えない方が安全です。

6.抜け毛

猫は、春と秋に換毛期が来て抜け毛が増えます。抜け毛を放置すると、衛生面の問題だけでなく、猫の健康にも悪影響を及ぼします。毛づくろいの際に飲み込んだ毛が毛球症を引き起こしたり、胃炎の原因になることもあるのです。

また、過剰な抜け毛はストレスのサインかもしれません。定期的なブラッシングで抜け毛を管理し、猫の健康状態をチェックすることが大切です。

7.トイレ

トイレの場所は静かで人目につきにくい場所に設置し、食事場所とは離すのがポイントです。

また猫のトイレは清潔さが重要です。1日1〜2回の掃除を心がけ、週に1回は猫砂の全交換をしましょう。

8.留守番

猫は独立心が強く、短時間なら留守番が得意です。ただし、長時間の留守番は避けてください。留守中は十分な水と食事、清潔なトイレを用意し、おもちゃを置いて退屈しのぎができるようにしてあげましょう。

猫用カメラを設置して様子を確認するのも良いでしょう。帰宅時間が不規則な場合は、自動給餌器の利用も検討してみてください。長期の留守の際は、ペットシッターやキャットホテルの利用を考えましょう。

9.コミュニケーション

猫と仲良くなるには、猫のペースに合わせることが重要です。急に触ったり、強引に抱き上げたりするのは避けましょう。猫が嫌がるスキンシップは控え、猫が自ら近づいてきたときに優しく接することが大切です。

10.猫の問題行動

猫は習性やストレスなどの理由で以下のようなイタズラや問題行動を起こしてしまうことがあります。

  • 吐く
  • 噛む・引っ掻く
  • 粗相
  • 夜や早朝に鳴く
  • いたずら

猫が問題行動を起こした際は、叱るのではなく原因を探し、対策を立てることが大切です。例えば、壁を傷つけられたくないのであれば、前に爪とぎを置くなど、猫がイタズラしにくい環境を作りましょう。

11.ワクチン接種

室内飼いであっても、空気感染や飼い主を介して病気に感染する可能性があるため、ワクチン接種は重要です。ワクチンですべての病気を予防できるわけではありませんが、愛猫の健康のためにも予防接種をしてあげましょう。

子猫の場合は生後8週頃から、成猫は年1回の接種が一般的です。まれに副反応が起こることもあるため、接種後は猫の様子をよく観察し、異常があれば速やかに獣医師に相談しましょう。

12.避妊・矯正手術

避妊・去勢手術は、望まない繁殖を防ぐだけでなく、殖器系の病気予防や発情期の問題行動抑制などのメリットがあります。費用の目安としては、避妊手術が1〜4万円、去勢手術が1〜3万円です。

通常、生後6ヶ月頃に行いますが、適切な時期は獣医師と相談して決めましょう。

13.マイクロチップ装着

マイクロチップは、猫の身元証明として使われる小さな電子チップです。皮下に埋め込み、迷子になった際の早期発見や返還に役立ちます。2022年6月から、ブリーダーやペットショップでの販売時に装着が義務化されました。

猫を飼うためにかかる費用

アニコム損害保険株式会社が公開している「2023最新版 ペットにかける年間支出調査」によると、猫の年間にかかる費用は約17万円です。猫の寿命を15年とすると、生涯費用は約255万円かかります。

この金額には、日々の食事や猫砂などの消耗品費、定期的な健康診断やワクチン接種などの医療費、そしてグルーミング用品やおもちゃなどの雑費が含まれます。

ただし、これはあくまで平均値であり、猫の品種や健康状態、飼育環境によって大きく変わります。猫を飼うのであれば、事前に費用を把握した上で検討しましょう。

猫を飼うのに向いている人・向いていない人の特徴

以下のような特徴を持つ人は、猫との相性が良いかもしれません。

  • 忍耐強く、猫のペースを尊重できる人
  • 細やかな観察力を持ち、猫の些細な変化に気づける人
  • 清潔好きで、定期的な掃除や手入れを苦に思わない人
  • 猫の独立心を理解し、過度な干渉を避けられる人
  • 家で過ごす時間が長く、猫と十分な時間を共有できる人

一方で、以下のような特徴を持つ人は、猫との生活にストレスを感じてしまうかもしれません。飼う前にしっかり検討する必要があります。

  • せっかちで、猫のマイペースな性格に対応できない
  • 頻繁に長期旅行をする、または不規則な生活リズムの人
  • 猫アレルギーがある、または動物の毛を気にする人
  • 多忙で猫の世話に十分な時間を割けない人
  • 騒音や抜け毛などの生活環境の変化を受け入れられない人
  • 猫の行動を過度にコントロールしようとする人
  • 経済的に安定していない、または予期せぬ出費に対応できない人

猫を飼うことで変わる飼い主の生活

猫を飼うことで飼い主の生活は大きく変わることでしょう。

まず、猫の世話のために帰宅が早くなります。部屋の環境も猫仕様に変わり、キャットタワーや爪とぎなどが必要になります。抜け毛対策として掃除の頻度が増えるでしょう。日々の餌やりや遊びなど、猫にかける時間も増えていきます。

猫との生活では大変なこともありますが、その分だけ癒しや喜びも大きいものです。猫との触れ合いはストレス解消になり、生活にリズムが生まれます。

猫を飼うということは、その生命に責任を持つということ。その意味をしっかり理解して長期的な視点で猫との暮らしを考えることが大切です。

猫を迎え入れるなら飼い方を知っておきましょう!

猫を飼うには、多くの知識と準備が必要です。猫を迎え入れるなら飼い方を知っておきましょう。そうすることで、金銭的にも精神的にもゆとりを持って、新しい家族との生活をスタートできるはずです。責任ある飼い主として、愛情を持って猫との日々を過ごしてくださいね。

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