犬の臭いの主な原因
犬の臭いの主な原因は、以下の3つです。
- 体臭
- 口臭
- 排泄物臭
他にも、耳や皮膚の炎症による臭いなどが挙げられます。これらの臭いは、犬の特性や生活環境、健康状態によって発生しますが、日々のケアである程度軽減することが可能です。
ただし、急に強い臭いがしたり、いつもと違う臭いがする場合は、健康上の問題がある可能性があります。その場合は、獣医師に相談することも検討しましょう。
臭くない・臭いが少ない犬の特徴3つ
ここでは、比較的臭いが少ない犬の特徴を3つ紹介します。これらの特徴を持つ犬種は、臭いが気になる方でも飼いやすいかもしれません。
シングルコートで通気性がいい
シングルコートとは、一層の被毛しか持たない毛質のことを指します。このタイプの犬は被毛に汚れや臭いがつきにくく、通気性も良好です。そのため、体臭が少ないです。
立ち耳である
耳が立っている犬種は、耳の中が乾燥しやすく、細菌が繁殖しにくいことから、耳の臭いが少ない傾向にあります。垂れ耳の犬は耳の中が蒸れやすく、耳垢や細菌が溜まりやすいのに対し、立ち耳の犬はそういった問題が起きにくいです。
マズルが長い
目から鼻までの部分をマズルといい、マズルが長い犬は長頭種、短い犬は短頭種に分けられます。長頭種は顔周りの臭いが比較的少ないです。長頭種は顔のしわやたるみが少なく、汚れがたまりにくいのです。
また、犬のよだれは乾いて口臭の原因となります。長頭種は短頭種に比べて呼吸がスムーズで、口を開けて呼吸する機会が少ないことから、よだれがでにくいです。
臭くない・臭いが少ない犬6選
ここでは、比較的臭いが少ない犬種を6つピックアップして紹介します。
イタリアングレーハウンド
優雅な姿が特徴のイタリアングレーハウンド。シングルコートで皮脂の分泌も少ないため、体臭がほとんどありません。抜け毛も少なく、お手入れしやすいです。
バセンジー
バセンジーは「吠えない犬」として有名ですが、実は臭いも少ない犬種です。被毛が短く、猫のようにキレイ好きであり、体臭がほとんどありません。自分で毛づくろいをする習性があるため、飼い主の手間も少なくて済みます。
ビションフリーゼ
ふわふわの白い被毛が特徴のビションフリーゼ。シングルコートで抜け毛が少なく、皮脂の分泌も少ないため、臭いが気になりにくいです。抜け毛も少なく、アレルギーの方にも向いています。ただし、被毛のお手入れは定期的に必要です。
サモエド
真っ白でふわふわの被毛を持つサモエド。北方犬種であるため、大型犬にもかかわらず、体臭がほとんどないことで知られています。しかし、ダブルコートの長毛種であるため、シャンプーやブラッシングはしっかり行いましょう。
トイプードル
トイプードルは、シングルコートで被毛に油分が少なく、抜け毛も少ないため、臭いがこもりにくいです。定期的なシャンプーやブラッシングは必要ですが、臭いの心配は少なくて済みます。
マルチーズ
マルチーズは、長く美しい白い被毛を持つ小型犬です。シングルコートで皮脂の分泌が少なく、臭いも少ないです。
ただし、耳が垂れていたり、毛が細く毛玉ができやすかったりするため、臭いがこもりやすいです。日々のブラッシングと月一度のシャンプーを行い、臭い対策をしましょう。
臭い・臭いが強い犬5選
臭いが強いとされる犬種も見ておきましょう。代表的な犬種は以下のとおりです。
- パグ
- ポメラニアン
- ゴールデンレトリバー
- フレンチブルドッグ
- ヨークシャーテリア
これらの犬種は、その体の構造や皮膚の特徴により、他の犬種に比べて臭いが強くなる傾向があります。主な原因は、皮膚のしわや垂れ耳、多量の皮脂分泌などです。
ただし、これらの犬種が必ずしも強い臭いを発するわけではありません。しっかりケアしてあげれば、臭いを減らせます。
犬の臭いを減らす5つの方法
犬の臭いを減らす方法は以下の5つです。
- シャンプーで洗う
- 被毛をブラッシングする
- 歯磨きをして口臭ケアする
- ウェットシートで拭く
- 肛門腺を絞る
それぞれ詳しく見ていきましょう。
シャンプーで洗う
犬用のシャンプーを使って、皮膚に優しく丁寧に洗いましょう。耳の裏や足の間、お尻周りなど、汚れや臭いがたまりやすい箇所はしっかり洗います。また、シャンプー後はしっかりとすすぎ、ドライヤーで乾かすことも大切です。
被毛をブラッシングする
ブラッシングは、抜け毛や汚れを取り除くだけでなく、皮脂を全体に行き渡らせる効果があります。これにより、被毛や皮膚の健康を保ち、臭いの発生を抑えられます。短毛種なら週に1〜2回、長毛種なら毎日が目安です。
歯磨きをして口臭ケアする
口臭は犬の臭いの主な原因の一つです。歯磨きを習慣化して、歯垢や歯石の蓄積を防ぎましょう。
犬用の歯磨き粉と歯ブラシを使って、毎日、最低でも週に2〜3回は行いましょう。はじめは嫌がる犬も多いですが、徐々に慣れさせていくことが大切です。デンタルケア用のおやつや玩具を活用するのもおすすめです。
ウェットシートで拭く
毎日のシャンプーは難しくても、ウェットシートでの拭き掃除なら簡単にできますね。外出後や食事の後など、こまめに足や口周りを拭くことで清潔な状態をキープできます。犬用のウェットシートを使って、汚れやすい部分を拭いてあげましょう。
肛門腺を絞る
肛門腺は通常、排便時に自然と絞り出されますが、うまく出ない場合があります。そんな時は、定期的に肛門腺を絞る必要があります。
獣医師やトリマーに依頼するのが一般的ですが、自宅でも行えます。正しい方法を学んでから実践しましょう。頻度は個体差がありますが、月に1回程度が目安です。
犬の臭いが気になったときの対策
ここでは、犬の臭いが気になったときの対策を紹介します。
換気をする
こもった空気は臭いを強く感じさせる原因になります。定期的に換気を行って室内の空気を入れ替えましょう。新鮮な空気を取り入れることで、臭いの原因となる成分を外に放出できます。
床を掃除する
床には犬の毛や皮脂、汚れが付着しやすく、これらが臭いの原因となることがあります。こまめに掃除機をかけ、モップがけをすることで、臭いの元を取り除くことができます。
また、カーペットは臭いが染み込みやすいです。定期的にクリーニングするか、洗えるタイプのものを使用するとよいでしょう。
布製品を洗濯する
ソファーカバーやクッションカバー、犬用のベッドなどの布製品は、犬の臭いを吸着しやすいです。定期的に洗濯しておきましょう。犬が寝る場所のカバーや毛布は、週に1回程度の頻度で洗濯するのが目安です。
ペット用消臭スプレーを使う
ペット用の消臭スプレーは、犬の臭いを中和したり、マスキングしたりする効果があります。室内全体や犬のよく使うスペースにスプレーすることで、即効性のある臭い対策になります。
使用する際は必ず犬用の製品を選び、直接犬にかけないよう注意しましょう。
臭い対策をして愛犬と快適に暮らそう
犬の臭いの原因は、体臭、口臭、耳の臭い、皮膚の状態、そして排泄物など様々です。犬との生活で臭いは避けられませんが、しっかりケアすることで抑えることは可能です。
愛犬のケアを日課に取り入れて、快適な環境を保ちましょう。