毛が抜けない・抜けにくい猫と毛が抜けやすい猫の違い
猫の抜け毛の多さは、被毛の種類によって大きく異なります。飼う前に、それぞれの特徴をしっかり理解しておきましょう。
ヘアレスキャット
ヘアレスキャットは、その名の通りほとんど毛のない猫の総称です。代表的なスフィンクスをはじめ、ドンスコイやエルフキャットなどがこれにあたります。
ただし、完全な無毛ではなく、産毛程度の短い毛が生えている場合が多いです。見た目のユニークさと抜け毛の少なさから、アレルギー体質の方にも人気があります。
抜け毛の心配はほぼありませんが、毛がないため体温調節がしづらく、皮脂が体表に残りやすいという特徴があります。
シングルコート・ダブルコート
猫の毛は大きく、シングルコートとダブルコートに分かれます。シングルコートは、張りのある上毛(オーバーコート)だけで構成される毛並みで、東南アジア原産の猫に多く見られます。
一方、ダブルコートはふんわりとした下毛(アンダーコート)の上に、硬めの上毛(オーバーコート)が生えている二重構造。寒冷地原産の猫に多く、季節の変わり目には大量の抜け毛が見られます。
短毛種・長毛種
短毛種は一般的に抜け毛が少なめです。毛が短いため、抜け落ちても目立ちにくく、毛玉もできにくいのが特徴です。
一方、長毛種は毛が長いことから抜け毛が目立ちやすく、換毛期には大量の抜け毛が見られます。そのため、日常のグルーミングは短毛種より念入りに行う必要があります。
毛が抜けない猫(ヘアレスキャット)6種
ここでは、毛があまり抜けないヘアレスキャットを6種ピックアップして紹介します。
1.スフィンクス
人気SF映画「E.T.」に出てくる宇宙人のモデルになったとも言われるスフィンクス。完全な無毛ではなく、産毛のような非常に短い毛が少し生えており、独特な見た目をしています。
手触りはスエードやピーチスキンのような柔らかさで、体には深いシワが入っているのが特徴。性格は甘えん坊で人懐っこいです。筋肉質かつ活発で、遊びや運動が大好きです。
2.バンビーノ
イタリア語で「赤ちゃん」を意味するバンビーノは、スフィンクスとマンチカンの交配によって生まれたヘアレスキャットです。
スフィンクスと同じくあまり毛はありませんが、スフィンクスと比べると手足が短く、体重も4kg程度と小型猫の範囲におさまります。性格は人懐っこく、やんちゃでいたずらっ子な一面も。子どもっぽい愛らしさが魅力の猫です。
3.ドンスコイ
アーモンド型のキリッとした目が印象的なドンスコイは、ロシアのドン川付近で初めて発見されました。
ドンスコイには「ブラッシュ」「ラバーボールド」「フロックド」「ベロア」と被毛の種類が4つあります。ブラッシュのみ毛が残り、その他の3つは毛がはえなかったり、成猫になるにつれて毛が抜けたりします。
性格は好奇心旺盛で活発。おもちゃや高所などで一緒に遊んであげましょう。
4.ピーターボールド
ドンスコイとシャム猫の変異種オリエンタルショートヘアの交配によって誕生したピーターボールド。オリエンタルショートヘアの遺伝子を受け継いだ細長い手足とスリムな体型が特徴です。
被毛に関してもドンスコイの遺伝子を受け継ぎ、大きくは無毛のボールド、被毛があるヘアリーに分類されます。ボールドはさらに3つの種類に分けられ、全部で5つの種類があります。
性格は人懐っこく社交的で、飼い主はもちろん、他の動物とも仲良くできます。
5.エルフキャット
エルフキャットは、スフィンクスとアメリカンカールの特徴を併せ持つヘアレスキャットです。ファンタジーに登場するエルフのような尖った耳が特徴的です。まだ正式な猫種としては認められておらず、スフィンクスの変種として扱われています。
性格は社交的で、他の人や動物に対してもフレンドリー。筋肉質で運動神経が良く、走ったり遊んだりすることが大好きです。
6.ドウェルフ
ドウェルフは、スフィンクス、マンチカン、アメリカンカールという3つの品種の特徴を併せ持つヘアレスキャットです。名前の由来は「ドワーフ(小人)」と「エルフ(妖精)」を組み合わせて名付けられました。
スフィンクスの無毛の体、マンチカンの短い足、アメリカンカールの反った耳とそれぞれの猫の特徴を受け継いでいます。
好奇心旺盛で活発な性格の持ち主で、スキンシップを好みます。そのため、小さな子どもがいる家庭でも安心して飼えるでしょう。
毛が抜けにくい短毛・シングルコートの猫5種
続いて、毛が抜けにくい短毛・シングルコートの猫を5種見ていきましょう。
1.シンガプーラ
現存する純血種の中で世界最小と言われるシンガプーラ。1本1本の毛にティックドタビーと呼ばれる濃淡の縞模様があります。シングルコートなので毛が抜けにくく、週1〜2回のブラッシングでお手入れは十分です。
性格はおとなしく穏やかで、人に寄り添うことが大好き。しかし運動能力が高く、時には意外な身軽さを見せてくれます。
2.ロシアンブルー
シルバーがかった青みがかったグレーの被毛と、エメラルドグリーンの瞳を持つロシアンブルー。短くて密な毛並みはシングルコートで、抜け毛が少なめです。
性格は控えめで上品。物静かな佇まいから「貴族の猫」とも呼ばれています。シャイな性格ですが、信頼する飼い主には甘え上手な一面も。
3.ベンガル
ベンガルヤマネコとイエネコの交配によって誕生したベンガル。野性的なヒョウ柄の美しい被毛を持ちながら、シングルコートで抜け毛は意外と少なめです。
性格は甘えん坊で飼い主の後をついて回るほど。活発でおしゃべり好きな性格も魅力です。また個体差はありますが、猫にしては珍しく水が大好きで、シャワーや水遊びを楽しむ姿も見られます。
4.コーニッシュレックス
端正な顔立ちと、スリムで手足が長い体型が特徴的なコーニッシュレックス。その独特な見た目から「宇宙からやってきた猫」とも呼ばれています。
被毛はシングルコートで巻き毛という珍しい特徴を持ち、毛が抜けにくく、手入れが簡単です。性格は甘えん坊で外交的。人や他のペットとも仲良く過ごせる、社交的な性格の持ち主です。
5.デボンレックス
逆三角形の小さな顔に大きな耳という、愛らしい容姿が特徴のデボンレックス。被毛は短毛のアンダーコートのみで、ふわふわとした巻き毛が魅力です。シングルコートなので抜け毛の心配も少なめ。
人懐っこく遊ぶのが好きな活発な性格で、飼い主の後をついて回ることも。その犬のような性格と巻き毛から、「プードルキャット」という愛称でも親しまれています。
毛が抜けない・抜けにくい猫を飼うメリット
毛があまり抜けない・抜けにくい猫を飼うことで、日々のお掃除の手間がグッと減ります。掃除機がけの回数も少なくて済むうえ、衣服や家具に毛が付きにくいのも嬉しいポイント。
ブラッシングにかける頻度や時間も短くて済むため、お手入れもしやすいです。アレルギーの方にとっても、抜け毛が少ないことで症状が出にくくなる可能性があります。
毛が抜けにくい猫でもお手入れは必要
猫は自分でお手入れするセルフグルーミングの習性を持っています。しかし、それだけでは不十分な場合もあるため、飼い主のケアも大切です。
ヘアレスキャットは、ブラッシングでのお手入れは必要ないものの、顔や首回り、脇の下など、シワが多い部分には汚れがたまりやすいです。そのため、朝晩、定期的に濡れたタオルなどで身体の皮脂を拭き取ってあげましょう。
短毛・シングルコートの猫も、抜け毛は少なくても定期的なブラッシングは欠かせません。2〜3日に1回のペースでブラッシングしてあげましょう。
毛が抜けない猫を探すならpetmi
ヘアレスキャットや短毛でシングルコートの猫は、抜け毛の心配が少なく暮らしやすい子ばかりです。
とはいえ、猫選びで大切なのは、毛の量だけではありません。その子らしい性格や魅力、そしてあなたとの相性。じっくりと向き合ってあなたにあった猫を見つけてみてくださいね。
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実際の飼い主さんの口コミもあるので、飼う前の参考になります。子猫をお迎えしたい方はぜひpetmiを活用してみてくださいね。