飼ってはいけない・飼うのが難しい犬の特徴
犬を飼う前には、犬種の特徴をよく理解しておくことが大切です。中には飼うのが難しかったり、特別な配慮が必要な犬種もいます。ここでは、飼ってはいけない、あるいは飼うのが難しいとされる犬の特徴を5つ紹介します。
特定犬種に指定されている
特定犬種(特定危険犬種や特定犬とも呼ばれる)は、攻撃性が高いなどの理由で、法律や条例で規制されている犬種です。飼うこと自体が禁止されていたり、飼い方が定められたりしています。
特定犬種を飼う際は、地域の規制をよく確認しましょう。例えば、北海道札幌市では、以下の犬種が特定犬と指定されています。
特定犬 | 秋田犬、土佐犬、アメリカン・スタッフォードシャー・テリア(アメリカン・ピット・ブルテリアを含む。)、グレート・デーン、ジャーマン・シェパード・ドッグ、スタッフォードシャー・ブル・テリア、ドーベルマン、ボクサー、スパニッシュ・マスティフ、セント・バーナード、ドゴ・アルヘンティーノ、ナポリタン・マスティフ、ブラジリアン・ガード・ドッグ、ブル・テリア、ブルマスティフ、マスティフ又はロットワイラーに属する犬 |
---|
しつけが難しい
しつけが難しい犬も、飼ってはいけない犬種の特徴です。とくに初めて犬を飼う人には、おすすめできません。
独立心が強かったり、猟犬としての本能が強かったりする犬種は、飼い主の指示に従いにくい傾向があります。しっかりとしたしつけができないと、問題行動を起こしたり、コントロールが難しくなったりするため注意が必要です。
大きく成長する
大型犬や超大型犬は、成長すると体重が40kg以上になることも珍しくありません。
大きな犬を飼うには、広い生活スペースや運動場所が必要です。また、餌代や医療費なども小型犬に比べて高額になります。そのため、アパート住みや一人暮らしの方には向いていません。
さらに、力が強いため、散歩時のコントロールが難しく、飼い主の体力も必要となります。
賢すぎる
賢い犬種は、その賢さゆえに飼うのが難しい面があります。学習能力が高く、複雑な指示も理解できますが、同時に飼い主の一貫性のない態度や矛盾した行動をすぐに見抜いてしまいます。「賢いからしつけは簡単」と考えるのは大きな間違いです。
賢いからといってしつけを怠ってしまうと、わがままで制御不能な犬になってしまう可能性があります。
警戒心が強い
警戒心が強いのも飼いにくい犬の特徴の一つです。これは、犬の本能的な防衛機制から生まれるもので、見知らぬ人や状況に対して警戒的な態度を取ります。また家族を守ろうという忠誠心で、警戒心が強くなることもあるようです。
しかし、この警戒心の強さは時として問題を引き起こすこともあります。しっかりしつけないと、無闇に吠えたり、噛みついたりしてしまうなどトラブルを起こしてしまいかねません。
警戒心が強い犬を飼う場合は、子犬のときからしっかり社会化やしつけを行うことは重要です。
飼ってはいけない・飼うのが難しい犬8選
ここでは、飼ってはいけない・飼うのが難しい犬を8種ピックアップして紹介します。
秋田犬
秋田犬は日本の特定犬種に指定されている大型犬です。忠誠心が強く勇敢ですが、強い警戒心を持ち、見知らぬ人や動物に攻撃的になることがあります。また、頑固な性格のため、しつけは根気強く行う必要があるでしょう。
ビーグル
ビーグルは中型の猟犬で、フレンドリーな性格ですが、強い狩猟本能を持っています。嗅覚が鋭く、興味を持つと一目散に追いかけてしまうため、散歩時のコントロールが難しいです。
また、吠え声が大きく、ストレスがたまると無駄吠えすることがあります。
ロットワイラー
ロットワイラーは力強く、忠実な番犬として知られています。しかし、その強さゆえに社会化としつけが欠かせません。
警戒心が強く、見知らぬ人や動物に対して攻撃的になる可能性があります。「待て」「おいで」などの基本的なコマンドを覚えさせないと、飛びつきや引っ張りなどの行動が思わぬ事故につながる可能性があります。
シベリアンハスキー
シベリアンハスキーは美しい外見と活発な性格で人気がありますが、飼うのは簡単ではありません。まず運動欲求が強く、毎日長時間の運動が必要です。十分に運動させてあげないとストレスが溜まってしまいます。
また、独立心が強く訓練が難しいです。加えて強い狩猟本能があります。そのため、しつけをしないと、散歩中に他の小動物を見かけて突然追いかけ始めることがあります。
ジャーマンシェパード
ジャーマンシェパードは知性が高く、訓練性に優れていますが、しつけを徹底しないと言うことを聞かなくなってしまいます。
警戒心が強いため、社会化トレーニングは欠かせません。運動量も必要で、しっかり運動しないとストレスが溜まってしまい、問題行動を起こす可能性があります。
ボーダーコリー
ボーダーコリーは賢く活動的な犬です。しかし、その活発さと賢さゆえに、初心者にとっては飼うのが難しいです。かなりの運動が必要で、運動の習慣がなかった人にとっては大変に感じるでしょう。
また、賢い性格なので、しつけに一貫性がないと混乱して言う事を聞かなくなってしまいます。
ミニチュアピンシャー
ミニチュアピンシャーは賢く利口な犬ですが、飼うときは注意が必要です。しつけに一貫性がないとわがままな性格になってしまう可能性があります。
また、神経質な部分もあります。怒鳴ったりするようなしつけはかえって攻撃性を引き出すため辞めましょう。叱りすぎず、褒めて教えるポジティブな方法が効果的です。
セントバーナード
セントバーナードは温厚な性格で知られています。一方で成犬になると体重が50kg以上になる大型犬です。
また力も強く、コントロールが難しいのです。散歩中に散歩中に突然何かに興味を示して引っ張り始めると、飼い主が転倒したり、リードを離してしまったりする危険があります。また、身体が大きいため、食費や医療費などのコストが高くなりがちです。
初心者でも飼いやすい犬
初心者でも飼いやすい犬を見ていきましょう。代表的な犬種は以下のとおりです。
- トイプードル
- チワワ
- ポメラニアン
- ヨークシャーテリア
- パグ
上記の犬種は、小型で扱いやすく、温和な性格の犬が多いです。室内飼育に適しており、運動量も適度なため、初心者の方でも無理なく世話できます。ただし、飼いやすい犬といえど、しつけや社会化トレーニングは必要です。
上記以外にも飼いやすい犬はたくさんいます。他の飼いやすい犬について知りたい方は「飼いやすいおすすめの犬種13選!初心者でも飼いやすいのは?」で紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
責任を持って育てるためにも飼ってはいけない犬を知っておこう
今回は、飼ってはいけない・飼うのが難しい犬の特徴と犬種を紹介しました。犬を飼うということは、その一生に責任を持つということ。
飼うのが難しい犬種がいることを知り、自分がしっかり育てられる犬を選んでみてくださいね。