犬をお風呂に入れる頻度は?
お風呂の頻度は1ヶ月に1〜2回程度が目安です。犬の皮膚は人間の1/3程度の厚みしかなく、デリケートです。頻繁に洗うと必要な油分まで落としてしまい、かえって肌トラブルを引き起こす原因となります。
子犬やシニア犬のお風呂はどうする?
子犬は免疫力が低く、体温調節が上手くできません。生後4ヵ月以降、ワクチン接種が終わって2週間以上空けてからにしてください。
それまでは濡れタオルで体を拭く程度にとどめましょう。生後4ヵ月以降であれば、成犬と同様、1ヶ月に1〜2回程度が目安となります。
シニア犬は体力の低下を考えると、2ヵ月に1回程度が目安です。お風呂に入れる場合はなるべく短時間で済ませるようにしましょう。また無理にお風呂に入れず、濡れタオルで拭くだけでも十分です。
犬のお風呂・シャワーの温度は?
犬のお風呂・シャワーの目安となる温度は35〜38度です。人間にとってぬるいと感じる程度が、わんちゃんには丁度いい温度です。犬は全身を被毛で覆われているので、人間より体温調節が難しいのです。
季節や犬種、体調によって多少の調整は必要です。例えば、夏場は少し低めの温度にします。また、シャワーを当てる際は急激な温度変化に気をつけましょう。手で触って確かめてから、ゆっくりとシャワーを当てるようにしてください。
犬のお風呂で必要なもの
犬のお風呂で必要なものは以下の4つです。
- 犬用シャンプー
- 大きめのタオル(2〜3枚)
- ドライヤー
- ブラシ
また、お風呂の前後にごほうびを用意しておくのも良いでしょう。必要なものをまとめてバスケットなどに入れておけば、お風呂の時間がより楽しく、スムーズになりますよ。
犬をお風呂に入れる手順・洗い方
ここでは、準備から乾かし方までステップごとに解説します。愛犬との楽しいバスタイムのために、ぜひ参考にしてくださいね。
必要なものを準備しておく
お風呂に入れる前に必要なものをすべて用意しておきましょう。その都度準備していると、愛犬を待たせることになり、ストレスを感じてさせてしまいます。必要なものすべてを手の届く範囲に置いておいてスムーズに進められるようにしましょう。
ブラッシングをする
事前にブラッシングをしておくことで、毛玉や抜け毛を取り除き、シャンプーが皮膚まで行き届きやすくなります。
シャワー(予洗い)で全身をぬらす
シャンプーの前に、まずはシャワーで全身をしっかり濡らします。シャワーヘッドは犬の体から離しすぎず、優しく当てましょう。
顔は特に注意が必要で、耳や鼻に水が入らないよう気をつけてください。愛犬が怖がる場合は、少しずつ慣れさせながら進めていきましょう。全身が均一に濡れたら、次のステップに進みます。
シャンプーで洗う
シャンプー液は泡立ててから使用しましょう。泡立てネットやボウルを使うとしっかり泡立ちます。洗う順序は、お尻→足→背中→頭の順で行いましょう。優しくマッサージするように洗い、皮膚までしっかり洗浄します。
シャワーで泡を洗い流す
洗い流すときは、頭から始めて体全体へと進めていきます。シャンプー液が残っていると皮膚トラブルの原因になるので、しっかりと洗い流すことが大切です。
特に、首回りや耳の後ろ、脇の下、足の付け根などの折り目部分は洗い残しやすいです。注意深く見て、洗い残しがないように洗い流しましょう。
タオルやドライヤーで乾かす
洗い終わったらまず、タオルで水分を拭き取ってあげましょう。タオルで優しく押さえて水分を吸収させます。
その後、ドライヤーで乾かしていきます。被毛を手でかき分けながら根元まで乾かすのがコツです。なお、ドライヤーを近づけすぎると、火傷になる恐れがあります。最低30cmは離してドライヤーの風を当てましょう。
また、乾かしている間も愛犬をなでたり声をかけたりして、リラックスさせてあげることが大切です。
愛犬をお風呂好きにさせるには?慣らす方法
お風呂が苦手な愛犬もいますが、愛犬を清潔に保つためにも少しずつ慣らしていくことが大切です。ここでは、愛犬にお風呂に慣れてもらう方法を紹介します。
足先から少しずつ濡らしていく
お風呂に慣れていない愛犬には、いきなり全身を濡らすのは大きなストレスになります。まずは足先から少しずつ濡らしていくのがポイントです。
お湯の入ったバケツや浴槽に足を入れさせたり、シャワーで軽く足先を濡らしたりするところから始めましょう。
鼻や耳にシャンプー剤が入らないように注意する
顔を洗うとき鼻や耳にシャンプー剤が入ってしまうと、不快な思いをさせてしまいます。スポンジやガーゼにお湯を含ませ、拭くように泡を落としましょう。
なるべく早く終わらせる
お風呂は愛犬にとってストレスになりやすい行為です。そのため、なるべく早く終わらせることが肝要です。事前の準備をしっかり整え、効率よく洗うことを心がけましょう。
ただし、急かしたり乱暴に扱ったりするのはNG。落ち着いた雰囲気を保ちつつ、手際よく進めることがポイントです。
優しく穏やかに声をかける
お風呂中は、愛犬に優しく穏やかに声をかけ続けてあげてください。声掛けしてあげることで、お風呂への不安を和らげられます。「いい子だね」「上手だね」などの言葉を、柔らかな声のトーンで繰り返しかけましょう。
スキンシップも大切で、洗っている間もこまめになでてあげるのも大切です。
お風呂のあとにご褒美をあげる
お風呂の後に必ずご褒美をあげることで、愛犬はお風呂を「良いこと」として認識するようになります。おやつや特別なおもちゃ、長めの散歩など、愛犬が特に喜ぶものを用意しましょう。
トリミングサロンに依頼する
お風呂に慣れない愛犬の場合、プロの手を借りるのも一つの方法です。トリミングサロンのスタッフは、犬の扱いに慣れており、お風呂が苦手な犬への対処法も熟知しています。
また、専門的な設備が整っているので、より安全で効率的にお風呂を済ませることができます。
サロンでの良い体験を重ねていけば、徐々に家でのお風呂にも慣れていくでしょう。さらに、プロのテクニックを見学し、家でのお風呂の参考にすることができます。
お風呂の入れ方を知って、愛犬をケアしてあげよう!
今回は、犬の健康維持に欠かせないお風呂の入れ方について詳しく解説しました。お風呂に入れることは、愛犬の皮膚や被毛の健康を保つために重要です。愛犬の性格や体調に合わせて、優しく丁寧にお風呂に入れてあげましょう。
また、お風呂を嫌がる場合は、少しずつ慣らしていったり、ご褒美を用意したりするなど工夫してみてください。難しい場合は、トリミングサロンや動物病院に相談し、プロの手を借りるのも一つの案です。